今や滋賀県内でこの人の歌声を聞かない日はほとんどない。滋賀ふるさと観光大使でミュージシャンの西川貴教さん(52)が歌うテーマソングは県内のスーパー「平和堂」で1時間に2回流れる。夏には県内で野外音楽フェスを主催するなど、地元での活動の場を広げる。ふるさとや琵琶湖への思いを聞いた。
――毎年欠かさず7月の「びわ湖の日」には湖岸の清掃活動に参加していますね
物心ついた頃から、家族で排水溝の清掃をしたり料理用の油を再利用してせっけんを作ったりするのが当たり前でした。全国どこでもやっている取り組みだと思っていました。大人になって実は滋賀県だけの取り組みで、環境意識が高い県だと知りました。
今でこそ、SDGs(持続可能な開発目標)と言われていますが、僕らにとっては目新しい話題ではなく身近にあった。「びわ湖の日」があったからだと思います。小さい頃にいただいた身近な教育がいま大きな影響を与えてくれている。
――ツイッターで琵琶湖の環境問題についてたくさん発信しています
地元を離れてみて地元の良さを知るように、当たり前のようにある琵琶湖もほっといたらなくなってしまう。琵琶湖って、京都・大阪・神戸まで生活に根ざした水として使ってもらっている。我々が安易に汚していいものではない。考えていただくきっかけになったらいいなと思います。
――2009年から草津市で主催する野外音楽ライブ「イナズマロックフェス」も、琵琶湖の環境保全がテーマですね
収益の一部を琵琶湖の環境保全に寄付しています。幼い頃から自然と環境を意識していたのでそこに向かってすべてがあるようにできていた感じです。だからこそ会場は、琵琶湖を背負い、かつ深掘りしたい方は横にある県立琵琶湖博物館で学べる場所にしました。
滋賀にまつわるあの「鉄板ギャグ」を記者が西川さんにぶつけたところ……。後半では西川さんがふるさとへの思いを語ります。
いま、迷ってます
――県内での活動の場が広が…
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル