岩手県釜石市の職員が市民全員の個人情報を自宅に持ち帰るなどして漏洩(ろうえい)させていたとして、市の調査委員会は今年3月下旬、内部調査の結果と再発防止策を報告書にまとめ、野田武則市長に提出した。朝日新聞は情報開示請求で、その調査過程の資料を入手した。漏洩に関与した3人のメールのやりとりなどが記載されており、興味本位で個人情報を調べては知人らを揶揄(やゆ)していた様子が浮かび上がった。
「ちゃっかり減免申請も出してるよ」
「相当がめついですね。セコイ手使って」
市職員2人が、知人が保育料の減免申請をしている情報を不正に入手し、こんなやりとりをしていた。
知人の滞納者情報を盗み見た際も、話題にする。
「滞納者が偽善ぶってんじゃねぇよって、イラッとした」
「滞納しているくせに偉そうに」
こうした業務と無関係な会話が、不正に入手した情報をもとに、市のパソコンを使ってメールやチャットで行われていた。1日に200通以上交わされた日もあったという。
この情報漏洩の問題は昨年5…
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル