京都に寺は数あれど、煎茶席を体験できる寺はほとんどない。3月上旬、皇室の菩提寺(ぼだいじ)・泉涌寺(せんにゅうじ)(京都市東山区)の塔頭(たっちゅう)「戒光寺(かいこうじ)」を訪ねた。
住職の妻、渡邊由楽(ゆうらく)さん(59)が着物姿で迎えてくれた。約200年前に京都で始まった煎茶道・小川流煎茶の師範でもある。
まずは本堂の特別参拝だ。本尊の釈迦如来像(国重要文化財)は身の丈が約5・4メートルあり、大きな仏様の意味で「丈六(じょうろく)さん」と親しまれている。鎌倉時代の仏師、運慶・湛慶(たんけい)親子の合作と伝わる。
となりの和室に移った。桜の…
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル