青森県佐井村は、経験豊富な村の漁師と村外から移住を希望する若者を引き合わせ、漁業の技を伝授する「漁師縁組」の参加者募集を11月、1年半ぶりに再開した。コロナ禍を受けて募集を中断していた。後継者不足を解消するため全国から若者を募り、移住から5年以内での独立を後押しする。
村総合戦略課によると、事業は2016年度にスタートした。津軽海峡に面する同村では、イカやタコ、ウニ、マグロ、タラなど様々な魚介類がとれる。一方、村漁業協同組合に加入する184人の漁師の平均年齢は60代半ばに達しており、同課の担当者は「村の基幹産業といえる漁業の後継者不足は深刻で、十数年先は産業としての存続が危ぶまれている」と話す。
応募対象者は18歳からおおむね30歳まで。最長5年にわたって生活費が支給されるほか、家賃補助を受けられたり、操船免許や漁船の取得をサポートしてもらえたりする。最初の3年で定置網や一本釣り、養殖などの技術を基礎から学び、残り2年で漁協組合員になって漁業権を取得し、漁師として独立してもらうことが狙いだ。
これまで応募してきたのは大…
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル