2019年7月、京都アニメーションの第1スタジオ(京都市伏見区)が放火され36人が亡くなった事件で、裁判員裁判の初公判が5日、京都地裁であり、事件当時のスタジオ内にいた従業員らの証言を検察側が読み上げた。煙が充満する中、必死で建物の外へ避難しようとする被害者らの姿が浮かび上がった。
検察側は証拠調べで、京アニで作画担当をしていた従業員の供述調書を読み上げた。
階段から「ぎゃあ」と声が聞こえ
それによると、事件当日、この従業員は普段どおりスタジオ2階の自席で仕事をしていた。
らせん階段の方から「ぎゃあ」という女性の声が聞こえた。階段の方を振り向くと、白い光と同時に「ボン」という音が響き、下からきのこ雲のような黒い塊が上がってきた。
「火事だ」と思い、避難訓練で指示されていた階段を下りて逃げようとしたが、上がってくる煙の量が多く、ベランダから逃げようと窓へ向かった。
窓は拳一つ分くらい開いていたが、防犯ロックのためか、それ以上開かなかった。パニックになった。背後からは「早く開けて」という声が聞こえていた。
建物内の照明が消えて真っ暗…
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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
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