顔色を変えて家に駆け戻った小学4年生の娘。パジャマでテレビを見ていた休みのパパは――。11月に立川市で起きた火災で、手分けして通報し、けが人救助にあたった親子ら6人に、立川消防署が22日、感謝状を贈った。公園で遊んでいた子どもたちが家族に知らせ、通報から初期消火まで分担した連係プレーだ。
11月29日夕。立川市砂川町の公園で、同級生4人でかくれんぼをしていた佐藤つむぎさん(10)は、隠れ場所を探そうと走り回っているときに、近くの住宅の2階から煙が上がっているのを見つけた。「火事だ!」。「鬼」だった津田美咲さん(10)に知らせ、4人ですぐ近くの津田さん宅に走った。
「パパ、火事!」。この日は休みで、パジャマでテレビを見ていた父の康宏さん(40)は長女の大声を聞いてすぐに靴を履き、50メートル先の出火元にダッシュ。長男の翔太郎さん(13)も後ろを走りながら、スマホで119番通報をした。現場に着くと、康宏さんはインターホンを鳴らす間もなくドアを開けた。鍵はかかっていなかった。
実はこの「パパ」、川崎市消防局の消防職員だ。煙の色が白く、炎が見えなかったことから「中に入れる」と判断した。2階に上がると、この家に暮らす70代の女性が泣きながらうずくまっていた。女性に肩を貸し、一緒に家の外へ出た。
火災は木造2階建て住宅延べ…
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
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