「無になれる」1600人穴掘り大会「ブラジルまで…」

 ひたすら穴を掘り、その深さを競う「全国穴掘り大会」が2日、成田ゆめ牧場(千葉県成田市名木)であった。全国から「穴掘リスト」と呼ばれる289チーム、約1600人が参加し、「ブラジルまで掘るぞ!」などと叫びながら、泥だらけになっていた。

 1チーム最多6人で、30分で一番深い穴を掘ったチームが優勝する。道具はスコップとバケツ、ロープ、ハシゴのみで、各チームはくじ引きで場所を割り当てられると、スタートの合図で一斉に掘り始めた。

拡大する各チームののぼりが並ぶ会場で、熱心に穴を掘り進める参加者=2020年2月2日午前10時32分、千葉県成田市名木の成田ゆめ牧場、福冨旅史撮影

 昨年優勝したガス会社「暁工業」(埼玉県久喜市)は作業員6人で参加した。普段から配管工事の現場で穴を掘る作業をしている。最初は6人全員で掘り、大人がすっぽり埋まるほど深くなると、1人ずつ交代で穴に入りスコップで土を地面まで掃きだした。

 残り5分になると、応援の家族からも「急げ!」の声が。結果は2・44メートルで20位。優勝チームに約40センチ及ばなかった。「暁工業」の平井聡さん(42)は「粘土質の土に苦戦した。来年は絶対リベンジしたい」と汗を拭った。

 自然を舞台にみんなで体を動かすイベントをつくろうと成田ゆめ牧場が始めた同大会は、今年で20回目。担当者は「穴を掘るだけの単純作業で無になれるところが受けているようです」と話した。(福冨旅史)


Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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