「無限キャベツ」に「無限モヤシ」……。「おいしくて無限に食べられる」ことを想起させ、レシピ名としてすっかりおなじみになった「無限○○」。
その「元祖」として思い浮かぶのは、やはり「無限ピーマン」だ。ほどよく歯ごたえの残る細切りピーマンに、ツナと顆粒(かりゅう)だしのコク、ごま油の香ばしさが加わり、やみつきになる。しかも調理は電子レンジという手軽さ。ツイッター発と言われるこのレシピは、どのように誕生したのだろう。
梅吉さんの「無限ピーマン」レシピ
【主な材料】
ピーマン10個、ツナ缶1缶、顆粒だし(鶏ガラ)大さじ1弱、ごま油適量、黒コショウ(塩コショウでも)
【作り方】
ピーマンはヘタと種を取って千切りにします。
耐熱容器に入れ、ツナ、鶏ガラ顆粒、ごま油、黒コショウを入れて軽く混ぜます。
ラップをして、電子レンジ(600W)で約3分半加熱すればできあがり。
子ども向けには塩コショウにすると黒コショウより辛みが和らぎます。 加熱時間を3分ほどにすると、シャキシャキ感もあり、少し苦みも味わえる大人向きの味付けに。
「できたての熱々もおいしいですが、一晩寝かせて味をしみこませるのもおすすめです」(梅吉さん)
インターネットで「無限ピーマン」を検索すると、様々なレシピにたどり着く。中でも「無限ピーマン」「元祖」などでヒットしたのが、梅吉(@AUME100)さんが2016年7月に投稿したツイートだ。
140文字までの世界の妙
「無限ピーマン凄(すご)い」で始まり、料理の写真と、簡単な作り方を記載したつぶやき。寄せられた「いいね」の数は3万件を超える。
早速、取材を申し込んだところ、意外な答えが返ってきた。「実は、私が元祖ではないんです」
梅吉さんによると、自身の投稿の少し前、ツイッターで「無限に食べられるピーマン」として、細切りにしたピーマンのおかずを紹介した投稿があったそうだ。それをきっかけに様々にアレンジした「無限ピーマン」のレシピがツイッターに出回り、自分もその一人だったという。
その後、最初に見たツイッターの投稿は削除されてしまった。「ウェブの世界では、『発信源と特定されるのをあまりよしとしない』という文化が少なからずあった。それが、影響しているかも」
以来、梅吉さんが「無限ピーマンの生みの親」として勝手に紹介されたりすることがあるという。もちろん、直接確認されれば否定している。
◇
ただ、当時の熱気は覚えている、という。
梅吉さんによる最新型は「千切りすら…」
シンプルな材料に鍋も火も使…
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル