都市部を中心に急増する感染者
ウイルスとの闘いが深刻さを増す中、専門家会議は切迫した医療現場に危機感を示した。
4月1日、約2週間ぶりに行われた政府の専門家会議。都市部を中心に感染者が急増していることを受け、現状の課題を説明した。
専門家会議 尾身茂副座長:
都市部を中心に感染者が急増している。こうした地域では、クラスター感染が次々と報告され、感染源のリンクがわからない患者数が増加していることが特徴。我々からの市民へのメッセージが十分届かなかった。十分理解されなかった。いわゆる“自粛疲れ”ともいわれる状況がみられ、一部の市民の警戒感が予想以上に緩んでしまった。
3月31日、過去最多の78人の感染を確認した東京都では、4月1日、新たに66人の感染を確認。また、大阪府では34人、福岡県でも32人と共に1日あたり最も多い感染者数となった。
感染の拡大が続く中、爆発的な感染の拡大、いわゆる「オーバーシュート」については…
専門家会議 尾身茂副座長:
オーバーシュートは、欧米でみられるように爆発的患者数の増加を示しているが、2日ないし3日の間に累積患者数が倍増する程度のスピードが継続してみられると定義したい。我が国では諸外国でみられているような爆発的患者急増、オーバーシュートはみられていない。
尾身茂副座長はこう述べ、諸外国と比べると、国内では「オーバーシュートはみられない」と分析した。
「医療崩壊はオーバーシュートの前に起きる」
1日の会見で特に強調されたのは、そのオーバーシュートに大きな関わりを持つ、切迫した医療の実態だ。
専門家会議 尾身茂副座長:
クラスター感染が頻繁に報告されている現状を考えれば、オーバーシュートが起こる前に医療供給体制のひっ迫、医療体制の限度を超える負担がかかって、医療現場の機能不全に陥ることが予想される。医療崩壊という現象は、オーバーシュートが起こる前に起きると強調したい。
オーバーシュートの前に医療崩壊が起こることを強調した専門家会議。特に警戒すべき地域にも言及した。
専門家会議 尾身茂副座長:
東京・神奈川・愛知・大阪・兵庫の5都府県を、人口集中都市を有することから、医療供給体制が切迫しており、今日明日にでも、抜本的な対策を講じる必要がある。
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Source : 国内 – Yahoo!ニュース
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