親の離婚を経験した子どもの心を知ってもらおうと、子どものころに親が離婚した12人の体験談を収めた冊子が発行された。SNS上で約3800人が参加する離婚コミュニティーを運営する管理人がインタビュー。子どものときには言葉にできなかった悲しみや怒りが語られている。
タイトルは「『離婚の子ども』の物語~喪失と成長のプロセス」。SNS「ミクシィ」上で、共通の関心をもつ会員が集う「コミュニティ」の一つ「親の離婚を経験した子ども」の企画としてまとめたものに加筆し、一般向けに改訂版として発行した。
製作したのは、このコミュニティを運営する管理人の男性(52)と、親が離婚した子の相談を受けている公認心理師で出版社を経営する綿谷翔さん(38)だ。
男性は2006年、親の離婚について語り合う場としてコミュニティを開設。「こんなことで悩んでいるのは、私だけだと思っていた」「相談できる場所がなかった」などの書き込みが寄せられ、一時は4千人以上が参加していた。
2012年、離婚した親の会を主宰する知人から「子どもの気持ちを知りたい」と言われ、インタビューを計画すると、コミュニティの20人以上が応じた。2014年と16年に内部で配布した初版と改訂版にインタビューを追加し、今年2月、20代から60代まで12人の体験談と綿谷さんの考察を収めた「改訂2版」を作った。
管理人の男性も、生後半年で親の離婚を経験している。
父の実家で育ち、離別した母…
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル