聞き手・田中聡子
LGBT理解増進法案の議論が注目されています。焦点の一つとなったのが、「差別」をめぐる表記でした。「理解増進」はよくても、差別禁止を明確にうたうことを避ける背景には何があるのか。前衆院議員の尾辻かな子さんに聞きました。
おつじ・かなこ 1974年生まれ。大阪府議、参院議員、衆院議員を経て、2021年の衆院選で落選。同性愛者であることを公表している。
「理解」は内面の問題
「LGBT理解増進法案」が注目されています。議論されるたびに内容が悪くなっていき、暗澹(あんたん)たる気持ちです。しかしそもそも、「理解増進」が政治の役割なのでしょうか。
「理解」というのは、個人の内面、つまり「気持ち」の問題です。あいまいで、何をもって「理解が進んだ」と言えるのか分かりにくい。政策目標を作ることも、効果をはかることも難しいでしょう。
「差別」の文言でもめた議論
マイノリティーにまず保障す…
Think Gender
男女格差が先進7カ国で最下位の日本。生きにくさを感じているのは、女性だけではありません。だれもが「ありのままの自分」で生きられる社会をめざして。ジェンダーについて、一緒に考えませんか。[もっと見る]
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
Leave a Comment