大阪市立田島南小学校と、昨年度から一貫校となった市立田島中学校で行われている「生きる」教育。子どもたちの自己肯定感を育み、自分も相手も大切にする方法を学ぶことを目指しています。「生きる」教育は子どもや学校に何をもたらすのか。京都大学教授で教育方法学が専門の西岡加名恵さん(53)に聞きました。(編集委員・大久保真紀)
「生きる」教育は、権利主体としての子どもを育てることを主眼に置いた教育です。子どもの権利を学校づくりの主軸に据えて取り組んでいる学校は、珍しいと思います。
自分や周囲の権利侵害やトラウマ、恋愛の中での支配や依存などリアルな問題を扱いますが、社会問題として捉え直す視点が大切にされています。もちろん、教材化されているのでプライバシーは保護されています。架空であってもリアルなことを議論し、友人がどう考えているかを知り、様々な価値観に触れることができるようにもなっています。
子どもたちの「認識」へアプ…
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル