順天堂大医学部の入試を受けた女性13人が、「性別を理由に差別された」として賠償を求めた訴訟。東京地裁は19日、13人に計約805万円を支払うよう、順大に命じた。
「法の裁きによって不法行為と認められたことはよかったですが、それでも時間は戻ってきません」。原告の女性の1人は判決後、朝日新聞の取材にそう答えた。
女性は高校1年の頃から片道1時間半かけて医学部受験向けの東京都内の予備校に通ったという。出題傾向が大学ごとに異なるため、順大の対策講座を受け、赤本も10年分以上買って勉強した。浪人時代はアルバイトをしながら受験勉強をしたという。
「入試対策に要した時間、授業料や受験料、それらのお金をまかなうために勉強時間を削ってアルバイトした時間や労力。合計すると(判決で認められた)慰謝料の金額の何十倍にもなります」
女性は「私立の中で学費捻出が可能な大学」として順大を受験したといい、「初めから男尊女卑の大学とわかっていれば、絶対に受験校から除外していた」と断言する。
裁判の原告になったのも「わかっていれば受けない入試に向けて多大な労力を割き、大事な10代、20代の時間とお金を無駄にした」ことへの憤りからだった。
■順天堂大、19年度入試の合…
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
Leave a Comment