大阪府富田林市で2022年6月、小野優陽(ゆうは)ちゃん(当時2)が自宅のベビーサークル内で熱中症で死亡した事件で、優陽ちゃんの手足を粘着テープで縛ってサークルに閉じ込めたとして、保護責任者遺棄致死などの罪に問われた桃田貴徳被告(52)の第5回公判が27日、地裁堺支部であり、桃田被告が事件直前の行動を説明した。
被告人質問などによると、桃田被告は同年6月24日~29日、優陽ちゃんの祖母で、桃田被告と内縁関係だった小野真由美被告(47)、五男(7)と大阪市のユニバーサル・スタジオ・ジャパンなどを訪れ、ホテルで宿泊していた。
留守中の優陽ちゃんの世話は、同居する小野被告の四男(17)と小野被告らが連携していたと思っていたと説明。25、26日は日中に帰宅し、小野被告が優陽ちゃんの面倒をみたほか、27日も小野被告が四男に対し、同日は外泊し、優陽ちゃんを置いていくと伝えたとした。
ベビーサークルのふたについて、桃田被告は「22年5月に付けたが、すぐに取り外した」と説明。検察側が「取り調べでは『優陽ちゃんが亡くなった29日、救急隊が来るまでに外した』と供述した」と指摘すると、「何回も言ったが、そんなことないだろうと、そういう方向に決められた」と反論した。
この日は発達心理の専門家が証人として出廷した。四方に板が張られたサークルに入れられていた影響を「感覚遮断に近い状態で、意識レベルの障害や思考力、集中力の低下などにつながる」と指摘した。(前田智、井石栄司)
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
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