京都市伏見区のアニメ制作会社「京都アニメーション」のスタジオで34人が死亡した放火殺人事件で、携行缶二つを持った男が事件の約30分前、現場近くのガソリンスタンド(GS)で店員に「発電機に使う」と用途を告げてガソリンを購入していたことが、捜査関係者への取材でわかった。男は京都府警が身柄を確保した青葉真司容疑者(41)とみられ、府警捜査本部は用途を偽って購入したとみて調べている。
捜査関係者によると、青葉容疑者が立ち寄ったとされるGSはセルフ式で、第1スタジオから西へ約500メートル離れた府道沿いにある。青葉容疑者とみられる男がGSに立ち寄ったのは事件が起きる約30分前の18日午前10時ごろで、20リットルが入る携行缶二つを持ち、ガソリン40リットルを購入したという。その際、店員が何に使うか用途を尋ねると、男は「発電機に使う」と説明したという。男は用意した手押し式の台車に携行缶を載せて、運んでいったとされる。
現場付近では台車や携行缶が見つかっており、府警捜査本部は青葉容疑者が購入したガソリンを台車で現場近くまで運び、バケツに移しかえて、現場に持ち込んだとみている。捜査関係者によると、青葉容疑者は身柄を確保された際に、近くの量販店でライターやバケツなどを買ったと説明したとされる。見つかった携行缶の中には、ガソリンとみられる液体が残っていたという。
また、捜査本部は20日午前、遺体の損傷が激しく司法解剖していた5人についていずれも焼死だったと明らかにした。今後、死亡したすべての人を司法解剖し、死因を調べる方針。
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル