「盗撮のカリスマ」、30年で被害1万人超か 露天風呂盗撮グループ

魚住あかり

 露天風呂を狙った盗撮事件で、静岡県警は盗撮グループの犯行の手口など事件の全体像を2日までに公表した。グループのリーダー格とされる男は約30年にわたり盗撮を繰り返し、被害にあった女性は1万人以上になるとみられるという。

 県警は1日、盗撮グループに所属する東京都の男性医師(31)ら3人を児童売春・児童ポルノ禁止法違反などの疑いで静岡地検に書類送検し、発表した。2021年12月にリーダー格とされる斎藤果林被告(50)=兵庫県迷惑防止条例違反などで公判中=が逮捕されてから約1年の間に11都道府県の16人が検挙された。国家公務員地方公務員、会社役員などがメンバーに入っていた。

 メンバーは、斎藤被告から盗撮の技術を教えてもらうことなどを目的に集まったという。主に露天風呂に入浴中の女性を狙い、数百メートル離れた山中から望遠カメラで撮影。女性の入浴前後の着衣姿を撮る「着衣撮り」や、動画にひわいなテロップをつけて編集する「魔改造」など、担当別に盗撮動画を作成していた。また、知人女性に睡眠薬を飲ませてわいせつ行為をし、その様子を動画に撮影することもあったという。動画はグループ内の「上映会」で共有されていた。

 県警によると、「盗撮のカリスマ」として中心的な立場にあった斎藤被告は調べに対し「20歳から盗撮を始め、100カ所以上で撮影した」と供述し、少なくとも1万人を超える女性を盗撮したとみられるという。「盗撮を通して約100人と知り合った」とも話しているといい、検挙者はさらに増える可能性がある。藤枝署の森下健志副署長は「今後もグループの捜査を進めていく」と話した。(魚住あかり)

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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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