警察署近くの公園のトイレに火をつけたとして、警視庁は、東京都足立区内の無職の男(21)を非現住建造物等放火の容疑で逮捕し、10日発表した。男は火をつけた直後に自首しており、「コロナ禍で仕事を失い、親の援助も得られなくなった。社会に絶望し、捕まろうと思った」などと供述しているという。
綾瀬署によると、男は9日午前1時半ごろ、同署の近くにある「しょうぶ沼公園」の男子トイレで、床に敷き詰めた備え付けのトイレットペーパーに火をつけた疑いがある。延焼で便器や窓が壊れたという。
男は高校卒業後、いくつかの職業を経て、最近はベトナムの日本語学校で働く知人の手伝いをしていた。ビザの更新のために2月に帰国したが、コロナ禍でベトナムに戻れず、日本でも仕事が見つからなかった。親からの援助も底をついたという。男は「ほかの人に危害を加えず、つかまりやすい綾瀬署のそばの公園を選んだ」などと説明しているという。(角詠之)
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル