「社会課題の解決を」社員全員がレスリング元日本代表の会社、挑戦中

 設立メンバー5人全員がレスリング日本代表の経験者という会社が、千葉県袖ケ浦市にある。レスリング教室の運営に加えて、循環型農業「アクアポニックス」にも乗り出した。引退後のアスリートがやりがいを持って打ち込めるようにと、様々な社会問題の解決につながるような事業に挑戦している。

 5人はみな早稲田大学の出身。4人は社長の佐藤吏(つかさ)さん(39)が、早大レスリング部の監督を務めていた時のコーチ陣だ。全員が現役時代にはレスリングで日本一を経験し、世界選手権やアジア選手権にも参加したことがあるという輝かしいキャリアを持つ。

 ただ、アスリートの世界は厳しい。佐藤さんは早大在学中の2005年、全日本選手権(男子フリースタイル66キロ級)を制した。その後、企業に所属して五輪出場を目指していたが、大きな大会で成績がふるわず、突然企業から契約の打ち切りを告げられた。

 支援してくれる企業を頼って、千葉に移り住んだ。30歳で引退。その後、アスリートのセカンドキャリアを応援することを掲げて、選手時代に佐藤さんと同様の挫折を経験したレスリング仲間と21年、起業した。自分たちの心を燃やすのと同時に、人の心にも火を灯(とも)したいと、社名は英語で「点火」という意味の「IGNITION(イグニション)」とした。

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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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