「祈りは人前での排泄」恥ずかしがった女性は死を前に…

それぞれの最終楽章・病院の牧師として(7)

淀川キリスト教病院チャプレンの藤井理恵さん

 人生には実にさまざまなことがあります。ひどいことをされて、恨みが残ることもあります。

 60代の女性Aさんはがんの化学療法を受け、最期はホスピスで亡くなりました。

 「牧師さんと話がしたいという患者さんがいる」と言われ、病室を訪ねました。Aさんは化学療法の最中で、「体はお医者さんに治してもらうけど、心は聖書のことをよく知っている人に話を聞いてもらわないと解決しないと思って、呼びました」といいます。他人に強い恨みがあるようで「どうしても赦(ゆる)せないことがある。こんな気持ちのまま死んでいくのはあまりにもつらい。心が楽になるようにお手伝いをお願いしたいんです」と涙を流しました。「誰かを赦せない」のも、大きなたましいの痛みです。

 そんな人に「他人を赦せないあ…

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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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