「神宮外苑は人々が創り、守ってきた文化」 都市環境学者の危機感

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聞き手・池田伸壹

 東京の明治神宮外苑の再開発が議論になっています。「計画が民主的なプロセス抜きで、科学的な裏付けのないまま進んでいる」。世界の緑地に理論と実践の両面から関わってきた都市環境学者の石川幹子さんは、そう警鐘を鳴らしてきました。外苑の価値と再開発について聞きました。

イコモス「外苑は、東京のパークシステムの中核」

 明治神宮外苑地区の再開発に対し、ユネスコの諮問機関イコモスは今月、危機にある文化遺産を守るための声明「ヘリテージアラート」を出し、事業者に計画撤回を求めました。3千本以上の樹木の伐採・移植を阻止するとしています。

 内苑つまり明治神宮が明治天皇の顕彰のため国費で造営されたのに対し、神宮外苑は全国から献金や献木を受け、10万人超の勤労奉仕で民衆の手により造られました。こんな公園は世界でも例がありません。

なぜニューヨークに広大なセントラルパークが

 イコモスは神宮外苑を、東京…

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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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