「神社が身代わりに…」熊本地震で被災、苦境に向き合う阿蘇の人々

 熊本地震で倒壊した阿蘇神社熊本県阿蘇市)の楼門。復旧が近づいた姿を披露する見学会が3月に開かれ、参加者の前に1枚の写真が掲げられた。ぺしゃんこの楼門。手にしたガイドの脳裏には、悲嘆に暮れつつ震災に向き合った阿蘇の人々の姿があった。

 阿蘇市の中心部にある阿蘇神社の楼門は1850年に建てられた。日本三大楼門の一つに数えられる国の重要文化財だ。

 真新しい銅板が輝く楼門の屋根を前に、見学会のボランティアガイド山口裕子さん(65)が掲げたのは、地震直後に自ら撮った楼門だった。

 「この姿を見て、阿蘇の人たちが泣いていました。私も泣きました」

 あの日、一緒に悲しんだ人たちのことが頭に浮かんだ。

 2016年4月16日午前1…

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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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