「私いらないんだ」援助交際の少女、逮捕され知った必要とされる喜び

 法改正により18、19歳が成人になってから4月で1年。新制度で「成人の非行少女」の立ち直りは、どうなっているのか。キョウコの「居場所探し」を追います。

 自分の居場所がほしかった。

 親指でスマートフォンを動かし、今日の「客」を選ぶ。援助交際で百数十万円を稼ぐ高校3年生だった。お金を「イケメン」に貢ぐのがうれしかった。

 そんなキョウコ(仮名、18)はいま、たった数百円の手芸品を売ることに深い喜びを感じている。

 キョウコは昨年4月、広島県東広島市の女子少年院「貴船原少女苑」に入った。商業施設で万引きを繰り返し、窃盗容疑で逮捕されたからだ。

 警察官に身柄をおさえられたのは午前6時ごろ。キョウコは自分を傷つけるように大量の薬を飲み、意識がもうろうとしていた。

 「私のことをもっと見て」。キョウコは母親に訴えたことがある。

援助交際でお金を稼ぎ、寝る場所を転々としていた高校3年生のキョウコ。女子少年院で18歳の誕生日を迎え、大人の仲間入りをします。子どもだった自分を省みて、どんな大人になりたいか考える日々を追いました。

 中学2年で両親が離婚した…

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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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