昨年、家族旅行で沖縄に行ったとき、中学生の孫から尋ねられました。
「なんで、こんなにフェンスが続いているの?」
米軍基地のフェンスのことでした。約10年前から毎年、家族で沖縄を訪れてきましたが、孫の質問にきちんと答えることができなかった。少しずつ考えてきたつもりでしたが、なぜ、そこに基地があるのか。いま、沖縄で何が起きているのか。すぐに正しく答えることはできなかった。
そんな私が2018年の暮れに、朝日新聞の取材に話したのは次のようなことです。
〈沖縄と同じ、一地方で生きるものとして、とても怖い。私の住む岡山で何かあったとき、私たちの声を国がきちんと受け止めてくれるとは思えない〉
沖縄県知事選で、辺野古移設に反対する玉城デニー知事が当選した直後、辺野古への土砂投入が始まろうとするタイミングでした。あれから5年が経ち、代執行という事態を迎えた今、私が最も怖いのは、国民の反応の薄さです。これは一体何なのでしょうか。
「わがまま」と攻撃さえする 国民が知ろうとしない沖縄
沖縄の民意は民主的な手続き…
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル