「このままでは子どもが放置される心配がある」――。乳幼児健診で、親の異変を察知した保健師は、育児放棄を防ぐため、ある公的な制度の利用を勧めました。その結果、親子は一緒に暮らし続けることができています。
「育てていけるか」不安もらす
「おかえりー」。東京都新宿区の「二葉乳児院」。週末、母親とやってきた2歳の女の子に、職員が声をかけた。子どもは笑顔で職員と手をつないで部屋に入り、遊び始めた。
拡大する畳が敷かれた子どもショートステイ用の部屋。子どもが入れ替わるたび、おもちゃなどを消毒する=東京都新宿区の二葉乳児院
母親は、乳児院に未就学の子を泊まりで預ける「子どもショートステイ」(短期入所生活援助)を定期的に利用している。職員と子どもの最近の様子などを話し、施設を後にした。
夫とともに精神的に不安定で、女の子の1歳ごろの定期健診の際、保健師らに「育てていけるだろうか」と不安をもらした。保育園は利用しているものの、子どもが休みの日に長時間一緒だと、疲れて食事を作れないこともあるという。
「子どもが放置される心配があ…
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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル