「管理職に休みないから」 パワハラ市長を全面謝罪に追い込んだのは

 今年9月20日、福岡県宮若市役所の市長室。市長の暴言が飛び出したのは、会議が始まって1時間以上がたった時だった。男性課長や男性課長補佐に対する「辞めろ!」などの厳しい言葉をいさめたのは、男性係長だった。

「辞めろ」と市長、「言い方おかしい」と係長 市長室の攻防

 市長「(自分に厳しく言われるのが)耐えきらんかったら辞めろ!」

 係長「辞めろはダメですよ、発言として」

 市長「なんで?」

 係長「辞めろということは仕事辞めろっていう話なんでしょ」

 市長「この役を勤まらんやつは辞めるしかなかろう」

 係長「市長が任命されたんですから」

 市長「そうよ」

 係長「そこはかばってあげなくちゃいけないじゃないですか」

 市長「かばいよるんよ、俺、一生懸命」

 係長「それでも言い方おかしいでしょ」

 市長「おかしくない。聞いてみ、どれだけかばって今までやってきたか」

 係長「それは市長が思う気持ちと受けてる者の気持ちと違うじゃないですか」

 市長「そんならお前、辞めればいいじゃないか!」

 係長「辞めろって、そういう……」

 市長「俺は(課長と課長補佐の)この2人を選んで決めたから何とか育てないかんと思うて。ほんとにつまらんこと、小学生みたいなことをずーっと言うてきた」

 係長「小学生みたいなって、失礼じゃないですか」

 市長「失礼でも何でもない!」「(2人が自分に)ついてくるかどうかって話たい」

 (中略)

 係長「つぶれますよ」

 市長「つぶれますよってどういうことか」「大概にせえ!!」

 係長「もういいですよ、(みんな)行こう」※市長室から職員が退室

 (市職員が市長のパワハラを訴え、録音メモを起こした資料から)

 市職員へのパワハラが指摘されていた福岡県宮若市の塩川秀敏市長(75)が1日、市議会(定数16)本会議で「市職員らに深くおわびする」と述べ、全面的に謝罪した。それまで、取材には「人間関係があればハラスメントにはならないのでは」「具体的な記憶はないが、期待し育てたいと思っている課長なので(厳しく)言ったことはある」などと話し、パワハラ行為を認めていなかった市長。急転直下の謝罪の背景には何があったのか。

■市の課長26人中25人が反…

Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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