またしても選挙の応援演説が狙われた。昨年7月に参院選の遊説中に安倍晋三元首相が銃撃された事件から9カ月余り。15日、衆院補選の応援に訪れた岸田文雄首相の近くに爆発物が投げ込まれた。政治家が有権者に声を直接届ける場の安全を、どう守るのか。
「岸田文雄総裁遊説日程のお知らせ」。岸田氏が演説する15日の時間や場所が自民党のホームページにアップされたのは、事件前日の14日のことだった。襲撃現場となった和歌山市の雑賀崎(さいかざき)漁港でのスケジュールも記され、地元の自民候補はツイッターで岸田氏の演説のスケジュールを告知していた。
「要人警護や警備のことだけを考えれば、ホームページで広く日程を告知するのは好ましくない」。警護経験のある警察関係者はそう話す一方で、「告知しないでほしいと言うこともできない」と選挙戦での対応の難しさを語る。
「演説の効果のことを言えば、警護はマイナス」
安倍氏の事件を受け、警察庁…
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル