黒田健朗 近藤康太郎
人がAI(人工知能)をよりどころとする場面が増えています。ただ、言語学者で作家の川添愛さんは、AIは思うほどにコミュニケーションがとれないと説明します。言語学的にみた人間のすごさとは――。
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人が効率の面からAIに頼りたくなる気持ちも分かります。ただ私は、AIが自分を分かってくれるような振る舞いをするのに、気持ち悪さを感じます。
私が言語学を研究するようになったきっかけは、大学時代、研究室を決めるオリエンテーションでした。「『お天気下り坂』という言葉がありますが、『お天気上り坂』と言わないのはなぜですか?」と質問したところ、先生から『君はセンスがある』と言われた。疑問を持ち、分析して、探るのが好きなんです。今も研究については、自分の頭で考え、自分で答えを見つけたい。
AIのコミュニケーションは
いろんなことで人間を凌駕(りょうが)するようになったAIですが、実は言語学的にみると、思うほどにコミュニケーションがとれないんです。賢い答えを言ったかと思うと、やりとりがかみ合わないことも多々ある。
人間のコミュニケーションが…
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
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