新型コロナウイルスの感染拡大を受けて、特別措置法に基づく緊急事態宣言が取りざたされる中、グーグル検索をめぐる新たな臆測が31日に広がった。「緊急事態宣言」と「4月2日」を組み合わせて検索しても結果が0件になる、というものだ。「パニックを抑えるため意図的に表示させないのでは」との疑念もネット上には広がったが、グーグル日本法人は、検索結果に問題が生じたとしており、意図的ではないことを強調している。
緊急事態宣言をめぐっては、「政府が4月1日に発表し、2日から都市封鎖が行われる」といった書き込みが3月下旬になってネット上を飛び交い、LINEでもチェーンメールのように拡散した。政府は緊急事態宣言について、「現状ではまだ必要な状態ではないと考える」(菅義偉官房長官)とし、近日中の宣言を否定している。
31日午後5時過ぎにグーグルで検索すると、「緊急事態宣言 4月2日に一致する情報は見つかりませんでした」と画面に表示された。日付を前日の4月1日にすると2300万件、3日なら316万件の検索結果が見つかったと表示された。その後、午後7時過ぎには、「4月2日」でも771万件の検索結果が見つかったと表示されるようになった。
グーグル日本法人にこの検索結果について取材すると、「ご指摘の問題について把握しており、現在調査対応しています」と説明。「情報にアクセスし使えるようにすることはグーグルの使命です。私たちのシステムは、アルゴリズムにより自動的に公平な検索結果を生成するように設計されており、これにより特定の個人・団体の偏見や意図に影響されることを防いでいます」とコメントし、検索結果の不具合で意図的なものではないことを強調した。
グーグル関係者によると、「4月2日」に別の言葉を組み合わせたり、「緊急事態宣言」に別の日付を組み合わせたりしても検索結果が0件になるケースが次々と見つかっているといい、検索システムに何らかの不具合が起きている可能性がある。(編集委員・須藤龍也)
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
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