「総裁は隠居、会長は象徴」工藤会幹部、証人尋問で語る

 四つの市民襲撃事件で殺人罪などに問われた指定暴力団・工藤会トップの総裁野村悟被告(72)と、ナンバー2の会長田上不美夫被告(63)の第3回公判が29日、福岡地裁(足立勉裁判長)であった。証人尋問に出廷した工藤会幹部が、野村被告は「隠居」だとして、会の意思決定に関わっていなかったと述べた。

 幹部は検察側の証人で、2008年9月に起こった工藤会傘下組織の幹部射殺事件で実刑判決を受け、服役中の木村博受刑者(66)。報道各社の取材を受ける「スポークスマン」役を務めていた。

 木村受刑者は、他の暴力団に宛てた工藤会の年賀状の氏名や行事の席の並び順は、総裁、会長という序列順だったと証言。一方で総裁を「隠居」、会長を「象徴」と表現し、野村、田上両被告は会の運営を配下の幹部でつくる「執行部」に任せ、「相談も口を出すこともなかった」と述べた。4事件についてのやりとりはなかった。

 この日は、会長交代に伴う「継…

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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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