「翔んで埼玉 ~琵琶湖より愛をこめて~」武内英樹監督に聞く
埼玉県人の自虐が笑いを誘った大ヒット映画の続編「翔(と)んで埼玉 ~琵琶湖より愛をこめて~」では、関西を巻き込んで心地よい「ディスり合い」が展開される。23日の全国公開を前に、前作に続いてメガホンをとった武内英樹監督がオンライン取材に応じた。「壮大な茶番劇」を称する映画に込めた意外なメッセージとは。
――迫害を受けていた埼玉を解放する戦い。今作で、関西にも飛び火しました
もともと小学1年からずっと阪神タイガースのファンです。横浜生まれ、千葉育ちですけどね。子どもの頃から関西に対する憧れがありました。生まれ変わったら、イタリア人か関西人になりたいなと。やっぱり人がおもしろい。人情味があって、ドラマも生まれやすい。映画公開の良いタイミングで、阪神も38年ぶりの日本一になった。阪神の要素も映画に入れてみました。
今作で大阪と京都、神戸を共闘させました。でも実は、かつて都があった京都とおしゃれな街とされる神戸は、大阪を雑多で騒々しいイメージで見ている。ただ「雑多で騒々しい」のも大阪の魅力。人情にあつくて、笑いに厳しくて。そして大阪が関西の一番だという自負がある。関東よりも関西の方が地域の個性があって、郷土愛が強いんじゃないですか。関西の方が(自虐と郷土愛という)「翔んで埼玉」の世界観をくっきり描けると思いました。
記事の後半では、「壮大な茶番劇」を自称する映画で描きたかったことを聞きました。武内監督はその一つに「愚かしさ」を挙げました。
――虐げられる滋賀県人の戦いがメインに描かれていた
1年ぐらい京都に住んでいた…
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル