東京・明治神宮に石川県の小学生3人が書いた書が飾られている。「能登富士」「輝く大地」「生きる力」。その1人、小学6年の大谷羽那(はな)さん(12)は震度7の地震に襲われた志賀町に住む。
玄関先の雪を溶かし、その水を筆につける。半紙に「のと」と書くと、文字が浮かび上がる。
水筆紙で毎日、好きな文字を書く。羽那さんにとって安心できる時間だ。
被災から10日。断水は続く。余震も収まらない。
自宅は海から約1キロ。震災があった日は、「津波が来るぞー」「早く山へ」という消防団の叫び声を聞きながら、母の麻美さん(42)の車で山の方に逃げた。
鳥居が崩れた神社の駐車場で一晩過ごした。
翌朝自宅に戻ったが、羽那さんの様子は「かなり変わった」と麻美さんは言う。
「石川県の書道ガールを取材してほしい」。今回の取材は、朝日新聞東京社会部に届いた一通のメールから始まりました。書道展で入賞したものの、地震のために東京での表彰式に出席がかなわなかったといいます。被災地で暮らす大谷さん親子に話を聞きました。
車内やリビングで1人で過ご…
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
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