「腐ったミカン」と退職強要は違法 追手門学院側を提訴

 職員研修で「腐ったミカン」などと人格を否定する言葉で執拗(しつよう)に退職を迫ったのは違法だとして、学校法人追手門学院(大阪)の男性職員ら3人が24日、学院理事長や研修を請け負ったコンサルタント会社「ブレインアカデミー」(東京)などに総額約2200万円の損害賠償などを求め、大阪地裁に提訴した。

 訴状によると、学院は2016年8月、3人を含む職員18人を集め、5日間の「自律的キャリア形成研修」(40時間)を実施。その際、ブレインアカデミーの講師が「あなたにはチャンスがない」などと17年3月末での退職を迫ったという。研修後の面談でも、川原俊明理事長は原告らに退職を強要したという。

 3人が求めるのは、それぞれ慰謝料500万円を含む1人564万~998万円の損害賠償と退職強要行為の差し止めなど。うち1人は「休職期間満了で解雇されたのは不当」として、職員の地位確認も求める。3人は休職に追い込まれたとして、茨木労働基準監督署に労災を申請している。

 記者会見で原告の1人は「私たちの名誉回復だけでなく、学院の行いを正し、正常な運営を取り戻してほしい」と話した。

 学院は「訴状が届き次第、内容を確認し、対応してまいります。多くの皆さま方にご心配、ご不快な思いをさせましたことをお詫(わ)び申し上げます」。ブレインアカデミーは「訴状が届き次第、内容を精査して対応させていただきます」とそれぞれコメントした。(小若理恵)


Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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