神戸市立王子動物園(同市灘区)のジャイアントパンダ「タンタン」の死が報じられた1日午後。同園のパンダ館には30人以上のファンが集まり、閉園間際まで別れを悲しんでいた。
タンタンが2000年に来園してから年に100回以上、見に来ていたという同市西区の尾崎真由美さん(60)は、声をかけたときに駆け寄ってくれたり、振り向いてくれたりしてくれる姿が印象に残っているという。
「20年以上ずっと一緒で、私の生活の一部だった。動物園に来たときにタンタンがいないのは悲しい。自分の中でずっと生き続けてくれる」
ニュースを見てすぐに園に駆けつけた石場りつこさん(71)は「信じられない」と言葉を詰まらせた。
手足が短く、丸いフォルムが「何とも言えないかわいさ」で、来るたびに癒やされていたという。「神戸の宝でした。がんばって生きてくれてありがとう」と、目元をハンカチで押さえた。
園の公式X(旧ツイッター)では、タンタンの様子が日々、更新されていた。
旅行で同園を訪れた山口県宇部市の大橋優子さん(55)は、その投稿を見てタンタンに魅了されたという。「1日にいくつか更新されるタンタンを見るのが楽しみだった。病気の治療をがんばってきて、本当にお疲れさまでした」(原晟也)
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル