「自分の力で考えよう」 沖縄の若者が取り組む新たな平和教育とは

 沖縄戦を学ぶ修学旅行生を案内する沖縄県宜野湾市の狩俣日姫さん(25)は幼い頃、学校で戦争体験者の話を聞いても、知らない地名や部隊名が出てきてよく理解できなかった。今、ウクライナの悲惨な映像が伝えられる中、生徒たちが主体的に戦争と平和を考えるにはどうしたらいいか。平和教育の試行錯誤が続く。

「また戦争の話か」と思った幼い頃

 沖縄の米軍普天間飛行場(宜野湾市)のそばで育ちました。学校では6月23日の慰霊の日に合わせて沖縄戦の体験者の話を聞いたり、人々が避難したガマ(洞窟)を見学したりしました。図書室では、当時の写真展が開かれるのが恒例でした。

 幼い頃の私は、正直言って「また、戦争の話か」と気が進みませんでした。お年寄りの語りには、知らない地名や部隊名が出てきて話が分からず、ついていけませんでした。

 高校を卒業しオーストラリアで1年間、バイトをしながら英語を学びました。現地の人や留学生仲間から沖縄の歴史や文化のことを聞かれました。日本人からは「沖縄って基地がないと経済が成り立たないんじゃないの」と言われました。私自身、きちんと答えられず、沖縄のことを何も知らないことに気づきました。

 子どもの頃は、米軍のヘリが…

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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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