浪間新太 鈴木洋和 浅沼愛
まん延防止等重点措置下の街で、時短要請に応じずに酒を出す店が出てきた。深夜まで店はにぎわい、店主も客も「自己責任」を口にする。重点措置下の地域から来た客で店がにぎわう地域もある。行政は見回るが、長引くコロナ禍に店も客も我慢の限界と訴える。
大阪・ミナミの繁華街。「7/11迄(まで)休業」「続報…休業延長…」。飲食店にそんな貼り紙が目立つ中、午後8時を過ぎ、一部の店の明かりが暗闇に浮かぶ。
午後10時半ごろ、ある居酒屋は約70席がほぼ埋まっていた。若い客が多い。酒を飲みながら、アクリル板を挟まずに笑い合う。
店の責任者の40代男性は「従業員の生活を守らなきゃいけない。これ以上は耐えられない」と言う。
緊急事態宣言下の6月20日まで時短営業を続けた。重点措置に替わった21日から、大阪府が午後8時までの時短営業を要請しているのは知りながら、営業を午前0時までに延ばした。平日は約100人、休日は200人を超える客が入る。
府が感染リスクを抑えようと、酒類の提供などを認める条件としているゴールドステッカーの申請も、1グループ2人までの入店制限もしていない。「アクリル板や店員のマスク着用など必要な感染対策はすでにとっている」と話す。
店では従業員を約20人雇う。時短の協力金は昨年末に申請した分が6月にやっと支給されたといい、「半年も待たされては苦しい」と話す。周囲には要請に従う店も多い。「それぞれの生活がある。どう営業するかは自分たちの責任で判断することだと思う」
意外な街も混み合い、店を見回る大阪府職員は逆に店主に怒られ・・・。記事の後半では、重点措置下の夜の街で起きている様々なことを伝えます。
JR天満駅(大阪市北区)近…
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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
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