関根慎一
環境省は8日、国内で生態系を守る区域として「自然共生エリア」(仮称)を新たに設定する方針を示した。2030年までに陸、海域の30%以上を保全する国際目標を満たすため、国立公園など従来の保護区域のような法令による規制は設けず、間口を広げる。モニタリングなど一定の条件を満たせば、ゴルフ場やスキー場などでも認める。
国内で生態系を保全する区域としてカバーされているのは陸の20・5%、海の13・3%。国連の生物多様性条約締約国会議(COP15)では、30年までに面積の30%以上を保全する国際目標「30by30」が検討されており、数値の上積みが課題となる。22年度から試行し、23年度から正式に認定を始める。
開発への法的規制は設けず、「(林など)二次的自然環境に特徴的な生態系が存する」「希少な動植物種が生息生育」などを認定基準とする。自然破壊との批判もあるゴルフ場やスキー場を認める理由について、環境省は「一定の割合で森林を残している場合もある」(自然環境計画課)などと説明している。(関根慎一)
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
Leave a Comment