「若ければ差別受けない」「妹欲しかった」 戸籍偽造事件、女が供述

 実在しない24歳年下の妹になりすまして戸籍を取得したとして、警備員の女(73)とその夫が警視庁に逮捕された事件で、女が容疑を認め、「若くなれば差別を受けなくてすむと思った」「一人っ子で幼い頃から妹がほしかった」と供述していることが捜査関係者への取材でわかった。

 女と、女の夫で会社員の男(65)=いずれも東京都大田区=は共謀して、実在しない妹「岩田樹亜」に女がなりすまし、2021年11月に家庭裁判所に、22年9月には大田区役所に、それぞれ偽造した書類を提出するなどした疑いがある。今年10月、有印私文書偽造・同行使などの疑いで逮捕された。戸籍は実際に作成され、「岩田樹亜」は逮捕時で48歳とされた。

 捜査関係者によると、女は70歳を超えて以降、以前働いていた警備会社で仕事内容が制限されたといい、「年齢による差別を受けているように感じ、ストレスを感じていた」と供述。「若くなれば差別を受けなくてすむと思った」と説明しているという。また、「戸籍上で自分も若い年齢になりかわることができると思った」とも話しているという。

 女はこの戸籍をもとに得た住民票などを使って「岩田樹亜」として原付き免許を取ろうとし、運転免許試験場の職員に疑われて事件が発覚した。逮捕当初の調べに、男は「妻は若く見られたいと言っていた」などと容疑を認めた。女は容疑を否認し、「姉とは今、けんかをしていて連絡がとれません」と供述していたが、その後認めたという。(比嘉展玖、板倉大地)

Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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