和歌山市吹上5丁目の坂道にある同市保健所。記者が訪ねた1月26日は朝から夜まで、3階の感染症対策本部の電話が鳴りっぱなしだった。
「陽性の連絡を受けましたので、聞きとりをさせてもらいます」。朝から疫学調査の電話をそうかけ続けていた保健師が、受話器を置いた瞬間、こう言って部屋を駆け出ていった。「私、休憩してくるっ!」。まるで、ようやく固めた決意を宣言するかのような言い方だった。
だが、その「休憩」は3分もなかった。部屋に帰ってきた保健師はまた電話をかけ始めた。
電話がやんだ瞬間があった。回線が混みあったようだ。回復するまでの1分間について、保健師が言った。「こんなに暇な時間、あっていいの?」
鳴り続ける電話の音は、新型…
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
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