「黒い雨」訴訟で原告全員を「被爆者」とした高裁判決に対し、菅義偉首相が上告断念を表明した。原告と国との板挟みになってきた広島県・市は「英断だ」と歓迎した。
「政治決着ということをひたすらお願いして、その成果が出た」。菅義偉首相との面談を終えた広島市の松井一実市長は感慨深げに述べた。
黒い雨訴訟を巡り、広島県と市は「ジレンマ」を抱えてきた。国に援護区域の拡大を求めるなど原告と思いは共にしてきたが、「被爆者」と認める裁量権はない。被爆者健康手帳の交付事務を国から受託している立場で、裁判では被告として矢面に立ってきた。
原告全員を「被爆者」と認め…
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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
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