ハンセン病患者とされた男性が殺人罪に問われ、隔離された「特別法廷」で裁かれ、無実を訴えながら死刑となった菊池事件。7月に殺人事件から70年が経ち、今月14日には男性の60回目の命日がやってくる。事件を写真で振り返る。
深い緑に囲まれた熊本県北部の山中。幅1・5メートルほどの小道が、1952年7月7日、当時の村の元職員が多数の刃物傷がある遺体で見つかった現場だった。5日後、国立ハンセン病療養所・菊池恵楓(けいふう)園内の代用拘置所から逃走中の男性が逮捕された。
男性は51年に元職員宅にダイナマイトを投げ込んだとして逮捕され、52年に逃走。元職員からハンセン病だと県に通報されたことを恨んでの犯行とされた。
男性は同園内や、隣接する熊…
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル