「見えない不安」が生んだ差別と敵意 先崎彰容さんが語るコロナ禍

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聞き手 シニアエディター・尾沢智史

 コロナ禍は、日本社会にどんな影響を残したのでしょうか。思想史家の先崎彰容さんは、「日本全体が監禁されたような」3年間だったと総括します。人々が孤立し、つながりを失ったとき何が起きたのか。壊れた社会を立て直すには何が必要なのかを考えてもらいました。

 コロナ禍の3年間、日本全体が宗教勧誘のような、監禁状態に覆われたと思います。

 日本列島全体が一つの密室状態になり、閉じ込められた私たちに、メディアが毎日、感染者の数字を伝え、同じ映像を繰り返し見せた。宗教を勧誘する時、密室に隔離して教義を繰り返し説くのに似ています。そういう逃げ場がない状態に個人が追い込まれてしまった。

 その結果、起きたのは個人の…

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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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