「観光客が増えよる」白壁のまち 空き家の旧家から「映える」店続々

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編集委員・大鹿靖明

 福岡市から1時間余、福岡県うきは市は、昔ながらの白壁の街並みと、四季それぞれのフルーツの産地として知られる。旧吉井町と旧浮羽町が合併したうきは市は、日本の多くの地方同様、人口減少と空き家の増加に悩まされてきたが、この数年にわかに活気づいている。

 上野靖さん(69)は4月、築100年以上の米屋を改築し、おにぎり屋を始めた。「福岡市でコックをしていた娘が帰ってきまして。父ちゃんが店出すけん、おまえが中心になってせい、と」。お客の入りは上々だ。「この2、3年、観光客が増えよるんです」と上野さん。

 吉井町は、有馬家21万石の城下町久留米(福岡県)と幕府代官所のあった日田(大分県)を結ぶ豊後街道の間にあり、宿場町として栄えた。3度も大火に見舞われたせいで、明治期に耐火性のある白壁土蔵造りの家々が建てられた。

大分県境にある福岡県うきは市はかつて宿場町として栄え、白壁の家々が立ち並ぶまちです。このまちを好きになった人たちがよそから移住し、地元の人とともに新たな活力を生んでいます。うきはの魅力に引き寄せられた大鹿靖明編集委員が、そんなまちと人を訪ねました。

 上野米屋は木造だが、重要伝…

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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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