「記録廃棄した理由説明を」亀岡暴走事故の遺族、最高裁に要望書

徳永猛城

 京都府亀岡市で2012年、無免許運転の車が集団登校の小学生らの列に突っ込み10人が死傷した暴走事故で、長女の松村幸姫(ゆきひ)さん(当時26)を亡くした中江美則(よしのり)さん(59)が7日、保護処分を受けた少年らの記録が廃棄された理由の説明を求め、最高裁に要望書を送付したと明らかにした。

 京都市内で会見した中江さんは「娘の怒り、叫び、無念の詰まった記録。残してもらえると信じていた。裁判所に見捨てられて新たな傷を負わされた」と述べた。京都家裁が事故の記録などを廃棄していた。最高裁は、重大な少年事件の記録が廃棄された経緯を調べているが、中江さんは「(最高裁に)調査結果を聞かせてほしい」と語った。

 要望書では「大切な家族を失った遺族に追い打ちをかけたのが文書廃棄。なぜ廃棄したのかを誠実に説明してほしい」などと求め、直接意見を述べる場も要望した。裁判所の記録の保存や廃棄に関する最高裁の有識者委員会にも要望書を送付した。

 亀岡事故の遺族らは、無免許など悪質な運転の厳罰化を求めて活動。13年には自動車運転死傷処罰法が成立し、無免許運転で死傷事故を起こした場合に刑が重くなる規定が盛り込まれた。(徳永猛城)

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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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