「証明した」52年前のイングランド戦 世界と逆の日本ラグビー戦術

 ラグビーのワールドカップ(W杯)フランス大会で、日本の次戦の相手はイングランドだ。イングランド戦といえば、ラグビー界で名勝負として語り継がれる52年前の試合がある。

 1971年9月24日、花園ラグビー場大阪府東大阪市)。大西鉄之祐監督(故人)が率いる日本は、イングランドを迎え、親善試合を行った。68年にオールブラックス・ジュニア(23歳以下ニュージーランド代表)を破ってはいたが、世界トップクラスの代表チームと対戦するのは、これが初めてだった。

 「オールブラックスよりでかいなあ」

 主将を務めたバックスの横井章さん(82)=当時、三菱自動車京都=は、イングランドの選手たちを見て思った。横井さんの身長は163センチ。190センチ前後で、走力と体力に優れる相手のバックスが攻めてきたら、まずいなと感じた。

 だが、こうも思った。「タックルすれば、(身長が高い分)一番弱いとされる腹に肩が当たる。だったらそんなに怖くない。いけるな」

 横井さんは早大でも大西監督のもとでプレーした。監督が言う「接近」の理論に自信を持っていた。それをグラウンドで実践するのが横井さんの役割だった。

瞬発力を生かした大西鉄之祐監督の理論

 「接近」とは…

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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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