北海道小樽市のコンビニエンスストアの店長が、特殊詐欺の被害拡大を防いだとして小樽署から感謝状を贈られた。感謝状を受けたのは1年前に続いて2回目だ。今回は夫とともに30分かけて客を説得した。「これからも怪しいと感じたら、声をかけ続けます」と話す。
「何に使うの?」
5月19日午後6時すぎ。セブン―イレブン小樽長橋店の店長千葉美香子さん(39)は、電子マネーを買おうとした70代の女性に声をかけた。
女性は2時間半ほど前に5千円分の電子マネーを買ったばかり。今度は数万円分に増えていた。
千葉さんに問われた女性は矢継ぎ早にこう答えた。「振り込んだらデパートの100万円分の商品券がもらえる」「病気の子どもたちの役に立つ」「車がもらえる」――。
「これは詐欺だ」。そう直感した。
昨年5月、パソコンにウイルスが感染したという名目で5万5千円を要求され、電子マネーを買おうとした60代の男性の被害を防ぎ、署から感謝状を受けた。今年1月にも詐欺を見抜いた経験があった。
千葉さんは女性に言った。「ダメだよ。詐欺だよ」
女性は「じゃあ別の店で買う…
この記事は会員記事です。無料会員になると月5本までお読みいただけます。
残り:358文字/全文:835文字
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル