「試合がない日」も来てほしい 問われる広島のまちなか活性化策

現場へ! 平和のスタジアム⑤

 J1サンフレッチェ広島が、新本拠地「エディオンピースウイング広島」で今季の開幕戦を快勝した翌2月24日。試合日には及ばないものの、この日も新スタジアムはにぎわいを見せていた。広島市中心部の原爆ドームから徒歩10分ほどという好立地もあるだろう、ユニホーム姿のサポーターではなく、老若男女の観光客がスマホを片手に記念撮影していた。

 とりわけ人だかりができていたのは、英語で「エディオンピースウイング」と表したモニュメントや、人気漫画「キャプテン翼」の壁画だ。外からでも緑色のピッチ内がのぞけるシャッターに張り付いている人も。気持ちよさそうに外周を走るランナーの姿もみられた。

 ただ、この日は3連休の中日の行楽日和。平日はやはりさみしいもので、併設のグッズショップや「広島サッカーミュージアム」も人はまばらだった。

 スタジアムの総事業費は、周辺整備を含めて約285億7千万円。法人・個人から約77億円の寄付が集まったが、少なくない税金が投じられた公的施設だ。クラブは、市からスタジアムの指定管理者として運営を受託した立場で、収益を上げる責任を負う。

 今後の課題は明白だ。クラブ社長の仙田信吾(68)は「やっぱり一番大きいのは、試合のない日にどうするかだ」と言う。

 街なかに建設できたことで…

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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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