熊本市の慈恵病院が運営する、親が育てられない子どもを預かる「こうのとりのゆりかご」(赤ちゃんポスト)が10日、開設から15年を迎えた。蓮田健院長らが9日に記者会見し、「赤ちゃんの安全な出生とその後の健康、幸福の力になるための活動」と振り返った。
ゆりかごの取り組みをめぐり、蓮田真琴・新生児相談室長は「安易な子捨ての場と言われるが、それを聞いて一番傷つくのは子ども。誰ひとり安易に考えて来ていない。命を助けたかった、幸せになってほしかった(との思いからだ)」と、母親の心情を代弁。院長は赤ちゃんの命を守るため、匿名でできる相談や妊婦健診、出産、赤ちゃんの預け入れをする病院が、各都道府県に一つあるのが理想と訴えた。
医師ら専門家が立ち会わない自宅などでの「孤立出産」の誘発、赤ちゃんが出自を知る権利が損なわれるなど様々な課題が指摘されていることにも触れた。
出自を知る権利については「…
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
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