京都市北区の女子大学生が死亡し、毒性の強いタリウムが体内から検出された事件で、大阪府警に殺人容疑で逮捕された同市左京区修学院中林町の不動産賃貸業、宮本一希容疑者(37)が府警の捜査着手を受け、知人に「(関与を疑われているが)自分は関係ない」と伝えていたことがわかった。容疑者は任意の事情聴取で「大学生宅で飲酒後、学生のせきが止まらなくなり、家族に連絡した」と説明。周囲にも同じ話をしたとみられる。
知人らによると、宮本容疑者は経営する会社で、舞妓(まいこ)ショーなどの事業を展開していた。昨年10月に死亡した大学生の浜野日菜子さん(当時21)は容疑者が開くイベントにスタッフとして参加していた。
容疑者と数年前から仕事上の接点があるという60代の男性は、浜野さんの死から約2カ月後の昨年12月、容疑者から電話があり、「警察から電話があったか」と尋ねられた。「スタッフの子が亡くなって警察が捜査している。関与を疑われているが、自分は関係ない」とも言われたという。他の知人らにも同様に電話で確認している様子だったという。
男性は「仕事だけの付き合いで私的なことは話さなかったが、トラブルは聞いたことがない。仕事にミスはなく、ぬかりない印象だった」と話す。宮本容疑者は「全然大丈夫なので、今まで通りイベントをします」とも話し、男性が1月のイベントで会った際も普段と変わらぬ様子だったという。
捜査関係者によると、府警も宮本容疑者が逮捕前、知人らに同様の説明をしていたことを把握。容疑者は逮捕後、黙秘している。
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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル