新型コロナウイルスの感染拡大で外出できない高齢者の「外出代行」を請け負う業者がある。スタッフがスマートフォンで動画を中継しながら街を歩き、バーチャルな買い物や散歩を楽しんでもらうサービスだ。
拡大する独り暮らしをしている目が不自由な利用者から、買い物を依頼される御用聞きのスタッフ。「ワイドショーと違って、雑談していて受け答えしてもらえるのもうれしい」と利用者
「上にある、のり巻きの方がいいな。あと豆大福もお願いできる?」
介護付き有料老人ホーム「杜の癒しハウス文京関口」(東京都文京区)の1階に置かれたプロジェクターに、地元商店街の店の映像が映し出された。男性利用者は商品棚を指さし、買いたい品物を選んでいく。
「これ、好物ですもんね」。そう応じたのは、家事代行などを請け負う会社「御用聞き」(板橋区)のスタッフ、花岡一臣さん(22)だ。
その後、花岡さんは施設の利用者が普段散歩している公園へ。「今日は外、暑いですよ。川のせせらぎ、聞こえますか」。新緑の木々にスマートフォンをかざし、音も届ける。「もうそんな時季なのねえ」。施設で映像を見ていた80代の女性利用者が目を細めた。
拡大する利用者が普段散歩しているコースを中継する御用聞きのスタッフ
同社はコロナ禍の前から、80…
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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル