その日の光景は、多くの地元関係者にとって白々しく映った。
観光船「KAZUⅠ(カズワン)」の事故が起きて以降、しばらく沈黙を守っていた関係者がいた。
カズワンを運航していた知床遊覧船の桂田精一社長だ。
会社がある北海道斜里町のウトロ地区は、漁港周辺にホテルや住宅、店舗が集まっている。
その小さな町で、桂田氏は地元関係者、報道陣との接触を避けるように動いていた。
その桂田氏が、会見に臨んだのは昨年4月27日。事故発生から4日後のことだった。
ウトロは、とにかく夕日がきれいだ。その時刻が迫る午後4時50分ごろ、桂田氏は黒のスーツ姿で会見場に現れた。
「このたびはお騒がせしまして大変申し訳ありませんでした」
冒頭、謝罪の言葉を述べると、約10秒間、土下座した。手元の資料に目を落としながら、「被害者の方々のご家族、捜索中の方々のご家族に大変なご負担をおかけしております」と発言。「誠に申し訳ございませんでした」と話すと、再び、ひざをついて約8秒間土下座した。
だが、地元関係者の一人は、桂田氏は事故後、さほど責任を感じていないように見えた。
「常態化」した条件付き運航
そんな周囲の視線を知ってか…
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
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